天象列次分野の図
珍しい天文現象を観測する過程に得た資料を踏まえて、5世紀末から6世紀はじめ頃に石の上に星座を刻んだ天文図を作りました。
天象列次分野の図はこの石彫りの天文図のコピー版をもとに、14世紀末の天文学の実情に合わせてやや修正を加えてつくったものです。
社会科学院の歴史研究所の研究者であるリ・イルシムさんのお話です。
「天象列次分野の図は当時としてはとても科学的で細密な天文図でした。
天文図にはコグリョ時代の星座図に新たな修正を加えた内容とその根拠などが図の余白に書き添えられています」
天象列次分野の図は当時、天文観測に携わる人たちが毎日、太陽と月が昇り、沈む方向と位置を観察して、星座を正しく把握できるようにしました。
天象列次分野の図は中世朝鮮の天文学の発達ぶりを見せる貴重な文化財の一つで、天文学の歴史の研究で価値ある資料です。