/ 金正恩朝鮮労働党総書記の革命活動
現情勢と共和国武力の大隊長、大隊政治指導員の任務について
金正恩総書記が朝鮮人民軍第4回大隊長・大隊政治指導員大会で綱領的な演説を行った
 朝鮮労働党総書記で朝鮮民主主義人民共和国国務委員長である敬愛する金正恩同志が11月15日、朝鮮人民軍第4回大隊長・大隊政治指導員大会の参加者の前で、「現情勢と共和国武力の大隊長、大隊政治指導員の任務について」と題する綱領的な演説を行った。
 朝鮮民主主義人民共和国武力の全ての大隊長と大隊政治指導員の皆さん!
 共和国武力の各軍・政機関の指揮官の皆さん!
 皆さん!
 闘争と変革によって激動する革命の各前衛で、伝説的なわが軍の威勢と名声が余すところなく轟かされている歴史的な時期に朝鮮人民軍第4回大隊長・大隊政治指導員大会が行われています。
 私はまず、朝鮮労働党中央委員会と中央軍事委員会を代表して、大会に参加した共和国武力の全ての大隊長、大隊政治指導員を熱烈に祝います。
 併せて、わが国家の主権死守のための栄えある最前線と社会主義の全面的興隆の実現を早める建設場で熱烈な愛国忠義と努力を惜しみなくささげている全軍の将兵に熱いあいさつを送ります。
 近年、歴史的なわが党大会と党中央委員会総会の示した膨大な政策的課題以外にも、党の強化と国家の興隆、人民の福祉増進のための数多くの理論的・実践的課題が提起され、その一つ一つがいずれも地道な努力と苦心を傾け、正しい解答を見いだして進めるべき活動であるため、常に日程が詰まっていました。
 しかし、今日このようにピョンヤンに集まってきた皆さんと心置きなく席を共にすることができ、私は非常に満足に思っています。
 われわれがなぜ、大隊長、大隊政治指導員の会合をこのように重視し、特別な関心を払っているのでしょうか。
 それをいろいろと説明することもできますが、基本の中の基本は、皆さんがわが武力の基層で誰よりも苦労しながら黙々と軍事力強化の礎石をしっかり固めているわが党の忠実な革命戦士であるからです。
 軍に対する党の指導を実現する軍事組織体系、指揮体系で大隊という軍事組織は末端にありますが、党と祖国は皆さんをいつも最も重要な位置に押し立てています。
 たとえ大隊の垣根は広くありませんが、党と革命、祖国と社会主義という大きな世界に生き、兵士を率いて人知れぬ献身の道を歩んでいる大隊長、大隊政治指導員の純潔かつ熱烈な愛国忠誠は、わが武力の高い栄誉と戦績を支える滋養分となっています。
 朝鮮人民軍第3回大隊長・大隊政治指導員大会が行われたときからちょうど10年の歳月が流れました。
 顧みるに、この10年間、文字通り前代未聞としか言えない厳しい試練や挑戦の中で、わが党と祖国と人民がもたらした全ての奇跡と変革は、守護と創造という二つの戦線を率先して引き受け、党の軍隊としての貴い名を轟かせてきたわが軍の闘争行跡と一つにつながっており、その英雄的勲功の歴史のページには大隊長、大隊政治指導員の並々ならぬ献身の足跡がはっきりと印されています。
 今、わが革命武力の基本戦闘単位の指揮官である大隊長、大隊政治指導員はみな、このような困難でありながらも栄えある10年、わが軍の存在感と功績がはっきりと浮き彫りにされた年代と共に成長した世代です。
 まさに、皆さんが主役を勤めたので、敵と銃口を向け合っている国境の前線だけではなく、国家と人民の将来の運命が決定される全ての戦場を革命軍隊が受け持って前進と上昇の道を開拓するもう一つの歴史が創造されました。
 この10年間、軍建設で成し遂げられた貴重な成果は、党の構想と決心を実現するために軍隊があり、その道ではたとえ死んでも光栄だという高潔な人生観と決死奮闘の気高い模範をもって軍人の隊伍を導く、忠実で頼もしい軍指揮官たちが育成されたことです。
 私は、われわれの時代に成長した軍指揮官を代表すると言える数千人の中核、ほかならぬ皆さんを通じて、革命武力の忠誠の歴史と愛国の伝統がしっかり受け継がれていることを確信できたことを何よりも満足に思っています。
 朝鮮労働党の軍隊、百戦百勝の朝鮮人民軍の強大さと洋々たる前途について、これよりもっと明白に説明することはできないでしょう。
 国家の前で誓った革命軍隊の指揮官の崇高な使命感と真の良心を持ち、折り重なる困難と苦衷を克服しながら、自分の大隊をいかなる命令の実行においても徹底的で、勇敢で、完璧な精鋭の戦闘集団に作るための果敢な闘争によって、わが党に大きな力を与え、頼りとなってくれた皆さんに改めて感謝の意を表するものです。
 金正恩総書記は、これまでの年代と同様、現在と今後の革命段階でも、わが武力はいかなる集団も代わることのできない重要な位置にあり、強大な武力の保証の下に革命を引き続き前進させ、社会主義建設で高揚を起こそうとするわが党の立場には変わりがないと強調し、次のように続けた。
 私は今日、皆さんに会った機会に、わが武力の全ての将兵がどこで何をするにせよ絶対に捨ててはならない本来の使命と任務について再び想起させ 、それを遂行する上で大隊を立派に準備させることがどれほど重要なのか、皆さんにどんな課題が提起されているのかを簡単に述べたいと思います。
 今、われわれの革命武力は少なからぬ戦線を受け持っており、その一つ一つは祖国と人民の運命、革命の進退が決定づけられる重要戦線です。
 しかし、その中でも最も重要な戦線は反帝階級戦線であり、最も重要な任務は戦闘準備です。
 これは、なんぴともとって代わることのできないわが武力の基本戦線であり、基本的任務です。
 共和国武力は、われわれの主権が行使される全ての所で敵のあらゆる侵害行為を強力な軍事行動をもって制圧し、有事の際に課された任務を完璧に遂行できるように徹底的に準備していなければなりません。
 武装集団が戦場から遠ざかると、敵が快哉を叫びながら襲いかかり、愛する父母妻子の流血によって高価な代償を払わなければならないということを瞬時も忘れてはなりません。
 臨戦態勢に万全を期するほど、この地の平和はさらに強固になり、強大かつ繁栄する国家建設を志向するわれわれの目標へ一層近づくことができます。
 わが武力の戦争準備が完成される時点が、わが国家の主権と平安が永久化される時点です。
 改めて強調することですが、わが武力にとって最も重要かつ死活の課題は、戦争に対処する準備です。
 これが、まさに革命武力本来の使命であり、任務です。
 金正恩総書記は、最近、世界の各地域、特に朝鮮半島に作り出された重大な事態は、共和国武力の全ての将兵が情勢を正しく認識して戦闘準備をより徹底的に整えることを求めているとし、世界最大のホット・スポットである朝鮮半島で力の優位を占めようとする冒険主義的軍事政策を追求しながら緊張状態を史上最悪に激化させている米国とその追随勢力の軍事挑発策動の危険性について分析した。
 朝鮮半島を含むアジア太平洋地域の平和と安定を脅かす重要な要素である米日韓の3角軍事同盟がその威嚇的性格を一層あらわにしています。
 韓米同盟を完全な核同盟に変え、米日韓の3角軍事共助を強める方法で「アジア版NATO」を急いで作り上げた米国は、毎日のように韓国とその周辺に戦略的軍事装備手段を投入し、NATO構成国をはじめとする同盟国の武力を引き入れて侵略戦争に熟達させるための様々な訓練を猛烈に繰り広げています。
 排他的な軍事ブロックの強化と相次ぐ戦争実動演習によって、朝鮮半島地域の戦略的環境を段階的に破壊している米日韓の憂慮すべき動きは、軍事同盟体制の絶え間ない膨脹と不法無道な東進政策によって欧州の安保危機を招いたNATOの犯罪的行跡を連想させています。
 結局、米国主導の軍事同盟は欧州とアジア太平洋地域を含むより広い範囲に拡大しており、その侵略の矛先はほかならぬ米国の最も敵対的な相手であり、最も長い交戦国であるわが国家に集中しています。
 今は、有事の際、米国と追随国の軍隊が国連ではなく、NATOのような軍事同盟の看板を掲げて朝鮮半島地域に公然と現れるとしても不思議ではないと言えるほどの状況です。
 米国と韓国の連中は、極めて危険な結果を招く行動に近づいています。
 米日韓は、朝鮮半島と地域の平和と安定を破壊した重犯人の責任を絶対に免れることができません。
 朝鮮半島の安全環境を刻一刻迷宮に陥れる平和と安定の破壊集団の頭である米国の醜悪な正体は、われわれに、どんな戦略的選択をもってわれわれの敵を統制すべきかを反復的に感じさせています。
 米国の反共和国対決蠢動が激しくなるほど、国家の安全と地域の平和を守り抜くためのわれわれの努力と行動の正当性は一層はっきりと実証されています。
 核武力強化の路線はわれわれにとって不可逆の政策となって久しく、残っているのは、今のうちでも核武力が戦争抑止の使命と第二の使命を遂行できるようにより完璧な稼動態勢を整えることだけです。
 最近も私は、われわれの選択は変わることがなく、変わってもならない地政学的変化と、そのためにわれわれがなすべきことについて数回にわたって披瀝しました。
 核武力を中軸とする国家の自衛力を限界なしに、満足なしに、終わりなしに強めていくでしょう。
 金正恩総書記は、戦争は決して他人のことではなく、遠い将来のことでもないとし、次のように続けた。
 われわれは、米国と西側諸国がウクライナを突撃隊として展開しているロシアとの戦争をあくまでも、実戦経験を積み、軍事介入の範囲を全世界へ拡大しようとする戦争と見なすべきです。
 今、米国の戦争屋がウクライナとイスラエルへの軍事支援を続けて戦争を持続させているため、より多くの国々がそれに巻き込まれており、国際安保形勢は第3次世界大戦が起こりうるという不安を抱かせ、ますます危険な状態に立ち至っています。
 戦争の危険は地球上の至る所に漂っており、いつ、どの地域で戦争が起こるかは誰も予測できなくなりました。
 世界は、欧州と中東で繰り広げられている武力の使用を目の当たりにしながら、朝鮮半島もやはり武力衝突事態の発生可能性が最も高い地域と見なしています。
 わが武力の各級は、全ての活動をあくまで戦争準備に志向・服従させ、それを早く完成するために邁進しなければなりません。
 今の一日一日は、戦争に備える準備を急ぐ上で極めて貴重な時間です。
 共和国武力はこの貴重な時間を百日、千日のごとく最大限効果的に利用して、いかなる軍事的事態の発展にも能動性を失うことなく、あくまで主動的に対処できる準備に全力を尽くすべきです。
 「戦争準備の完成に総力を!」、これが革命の要求、現情勢の要求であり、わが武力の各級が高く掲げていくべき戦闘的スローガンです。
 われわれの正規の武装力と全ての共和国武力が戦争に備えられるように政治的・軍事的強勢、戦力増大を加速化する上で大隊をしっかりと準備させることが極めて重要です。
 わが党は、大隊を革命戦争遂行における基本戦闘単位と見なし、大隊の強化に大きな意義を付与しています。
 大隊は、わが武力の組織体系とわが国の全ての主観的・客観的条件下で独自の戦闘任務を果たすべき位置にある戦闘単位です。
 有事の際、わが武力が党中央の戦略的意図通りに機敏かつ正確に行動し、いかなる情況下でもわれわれの戦法に従って主動と勝勢を確実に堅持する上でキーポイントとなるのは大隊の役割です。
 今、世界各地で繰り広げられる戦争が実証しているように、知能化、情報化された先端武力装備が大量投入され、作戦と戦闘が地上と海上、空中、宇宙、サイバースペースにわたって多次元的に、全面的に、立体的に展開される現代戦では、戦術的区分隊である大隊をいかに強化し、活用するかによって勝敗が左右されるのです。
 高度の軍事技術で武装した敵と立ち向かうべき戦争の過程で、敵の発達した各種の偵察及び探知手段から軍事行動企図を隠蔽し、不意の攻撃を実現し、兵員と機材の生存性を保証できる最適の単位は大隊であり、地形・地勢の複雑なわが国の戦闘行動地帯で効果的に活動できる集団もほかならぬ大隊です。
 そのため、大隊は戦闘集団編制と運用で最も重視される基本戦闘単位、重要戦術単位となり、わが軍が強い戦闘力を行使する上で主役となるのです。
 私は、今後の戦争で大隊を基本単位として任務を下達し、独自性を付与し、積極的に活躍させるとともに、大隊の戦力を最大限活用しようと思っています。
 大隊の地位と役割にこのように大きな意義を付与しているため、党は、今が国家的な最重要事業を締めくくる重要な時期であり、国家の安全環境が極度に不安定な形勢ではありますが、全軍の大隊長、大隊政治指導員を呼び寄せて大会と講習を招集・実行するという措置を講じました。
 金正恩総書記は、大隊の戦争準備完成は即ち全軍の戦争準備完成であり、大隊の実戦能力は即ち革命武力の戦力であるというわが党の確たる大隊重視思想を再三強調し、大隊長、大隊政治指導員が果たすべき重要な任務について述べた。
 大隊長、大隊政治指導員の基本的任務は第一に、革命軍人たちの政治的・思想的準備が戦争の勝利を決定づけるという観点に立って大隊の思想的・精神的精鋭化を推し進めることです。
 革命武力の最強の武器も、百戦百勝の唯一の保証も思想にあるということを銘記しなければなりません。
 現代戦の様相がいかに進化し、先端軍事技術手段が作戦と戦闘にどんな影響を及ぼそうとも、思想的・精神的圧勝を優先視するのは、昨日も今日も明日も変わらないわれわれの戦法であり、勝利の哲学です。
 共和国武力はまず、思想的・精神的に敵を圧倒しなければなりません。
 チュチェの思想論を主張するわれわれは、当然、軍事技術的強勢に先だって精神的・道徳的優勢をもって敵の悪質な反共対決意識を断固制圧し、共産主義的思想と道徳をもって必ず勝つ革命強兵の威容を轟かせるべきです。
 共和国武力の全ての将兵が身に付けるべき革命強兵の思想的・精神的特質は、党と革命への絶対的な忠実性、熱烈な愛国心と人民のための献身的奉仕精神、徹底した階級意識と敵撃滅の意志です。
 党は、その崇高な模範としてわが革命武力の第1世代、戦火の英雄を一貫して押し立てています。
 全ての軍人を革命武力の第1世代、戦火の英雄のような思想・精神力の強者に育て上げることを大隊強化の第一の事業として捉えていくべきです。
 大隊の活動の確固たる目標もここにあり、その実効もまさにここではっきりと現れなければなりません。
 軍人の間で、抗日パルチザンと1950年代の戦勝世代のように最後まで敵と戦い、赤旗を抱いて戦場で倒れるという英雄的精神がみなぎるようにすべきです。
 現時点において、軍人に確たる主敵観と対敵決戦の意志を身に付けさせるのが重要です。
 われわれと対峙している米国と韓国の連中は、極悪な反共思想、滅共精神を鼓吹しながら極度の戦争騒ぎに熱を上げています。
 反共が米国と韓国の国是だとばかり認識してはいけません。
 われわれが相手にすべき敵は反共思想が骨髄に徹し、滅共精神が極度に達した奸悪な者であり、その階級的本性からして死ぬまで牙を研ぐ徹底した対決狂信者であることを全ての軍人が深く認識し、瞬時も忘れないようにすべきです。
 主敵観の強くない軍人には、銃に装填された銃弾も不発弾にすぎません。
 祖国と人民の安寧は、武装に先だって軍人の確たる階級意識によって保証されなければなりません。
 いったん戦争が勃発すれば、全ての軍人が愛する祖国と人民の生命と自主権を侵害する敵を膺懲し壊滅させるための聖戦で無比の英雄主義を発揮するように啓発しなければなりません。
 この機会を借りて、大隊で思想教育を特定の契機と状況下でのみ行おうとしてはならないということを強調したいです。
 戦争の勃発が既成の事実となり、秒読みが始まったとも言える臨戦状況下における思想攻勢は言うまでもなく、日常の軍務生活と軍事課題遂行の全ての工程と契機が軍人の精神武装の過程で一貫されるように斬新な教育方法を積極的に探究・適用するのが不可欠のことです。
 特に、軍人への教育が愛から始まり、情で一貫されるようにするのが重要です。
 父母にとって大切な子とそうでない子の別がないように、軍人たちを分け隔てなく温かい情愛で見守る真情は、軍人への無言の教育、実効の確実な感化となります。
 大隊長、大隊政治指導員は、誰よりも軍人のためを思う心が熱くなければならず、愛情をもって軍人の思想的異質化を防ぎ、精神力も発揮させなければなりません。
 皆さんはこれを私の命令である前に、軍人の実の兄弟になるべき指揮官への頼みとして受け止めるべきです。
 命がけで戦場に立たなければならない軍人に一層愛情を注ぎ、臨戦意識を身に付けさせ、英雄的闘争へと力強く鼓舞・激励することを望みます。
 大隊長、大隊政治指導員の基本的任務は第二に、大隊の実戦能力の向上に総力を集中し、革命戦争の勝利を軍事技術的に確実に裏付けることです。
 わが武力を質的に強化し、革命戦争に備えるためには、政治思想強兵化に軍事技術強兵化を組み合わせて推し進めなければなりません。
 金正恩総書記は、現代戦は技術的に老朽した軍隊は頭から爪先まで武装した敵に打ち勝つことができないということを刻一刻実証しているとし、人民軍でも技術革命をより力強く推し進めるべき必要性について述べた。
 戦場には思想的・精神的だけでなく、軍事技術的にも敵を圧倒できる戦闘員が立たなければなりません。
 再三強調することですが、われわれは共和国武力を軍事技術的に強化する方向へまっすぐに進まなければなりません。
 大隊長、大隊政治指導員は、変化する現代戦の様相とそれに相応する強兵建設の基本的方向を正しく認識し、全ての軍人を精神的にだけでなく軍事技術的にもしっかり準備されたつわものに、先端の武器や戦闘技術機材も巧みに扱い、いかなる戦闘任務も立派に遂行できる万能の兵士に準備させなければなりません。
 戦場で勝利を確信できる実戦能力は、強力な訓練によってのみ培われます。
 金正恩総書記は、全軍の大隊の戦闘態勢を点検する過程で現れた一連の盲点と空間を指摘し、祖国と人民の安寧を武装をもって守らなければならない軍隊にとって、戦闘訓練はいかなる状況や環境の下でもおろそかにしてはならない第一の革命課題であり、これより重大かつ死活の革命課題はないと強調した。
 金正恩総書記は、大隊長、大隊政治指導員は常に戦場環境を脳裏に、網膜に焼き付けて生活し、党の訓練革命5大方針に従って戦闘任務遂行中心の実用的な訓練熱風を強く巻き起こして、全ての将校、兵士が党の軍事作戦命令を正確に遂行できる完璧な実戦能力を備えるべきだとし、指揮官の戦闘組織と指揮能力を高め、大隊の動員力と戦闘能力を絶えず向上させるための諸般の課題に言及した。
 金正恩総書記は、現代戦の発展様相と変化の推移に即して訓練内容と形式、方法を革新的に探究・適用し、戦場の形勢を主導できる朝鮮式の革新的な戦法と戦闘方案を絶えず研究することをはじめ、作戦単位のみでない全軍の戦闘単位が訓練で堅持すべき原則的要求を明示した。
 金正恩総書記は、軍人の実戦能力の向上と共に武器や戦闘技術機材の経常的動員準備が即ち戦争準備だとし、全軍の大隊に武器愛護気風と武器管理文化を徹底的に確立するよう強調した。
 金正恩総書記は、今この瞬間もわが国家の周辺で米国と韓国かいらいをはじめとする有象無象が共謀・結託して挑発的な火遊びを続けている状況は、戦闘警戒勤務の重要性を絶対的に強調しているとし、曇天が続くと雨が降り、黒雲に覆われると稲妻が走るように、恒常的に戦争の暗雲が漂うこの地で軍事衝突が起きるのは明らかなことであり、従って全ての哨所と陣地を不退の要塞に固め、各種の戦闘勤務を強化して敵のいささかの挑発策動も即刻、徹底的に制圧・粉砕できるように常時準備されていなければならないと述べた。
 金正恩総書記は、大隊長、大隊政治指導員の基本的任務は第三に、自分の政治的・思想的、軍事実務的準備に大隊の戦闘力と戦いの勝敗がかかっているという自覚を持って実力向上の旋風を巻き起こすことだとし、次のように続けた。
 大隊長、大隊政治指導員は号令をかける前に自ら前衛に立つべきであり、高い資質と組織・指揮能力を身に付けて党から与えられたいかなる任務も最も徹底的に、完全無欠に実行する野戦型、実力家型、行動型の指揮官にならなければなりません。
 何よりも、党中央に従う道でいささかの脱線も知らない信念と信義の人間、党中央の革命思想で徹底的に武装した思想の強者にならなければなりません。
 また、自分の実力を高めるために血のにじむような努力を傾け、党の意図どおりに大隊を指揮・統率できる資質と能力を一日も早く身に付けるべきです。
 金正恩総書記は、これとともに、大隊の指揮官が革命的活動方法と戦闘的な生活気風、高尚な品格の体現者にしっかりと準備し、率先垂範と将校、兵士に対する実質的な教育を行って、大隊を強い軍紀と正規化の面貌を備えた戦闘集団に作るための方途的な問題を明らかにし、次のように続けた。
 大隊長、大隊政治指導員の皆さん!
 皆さんは、わが武力の基層である大隊の主人であるばかりでなく、今後わが武力の根幹を成す軍・政幹部候補です。
 第3回大隊長・大隊政治指導員大会に参加した将校のほとんどが今は上級指揮機関の幹部に成長し、今日この席に出席した皆さんも、これから数年のうちに大隊より高い職務につくようになるでしょう。
 しかし、軍事活動と政治活動、給養活動など各方面で貴重な体験を積みながら、経験と教訓を体得し、指揮官、政治幹部としての面貌と資質を身に付ける大隊長、大隊政治指導員時代のように仕事を多く学び、甲斐のある時期はありません。
 それゆえ、われわれは軍の指揮官を大隊長、大隊政治指導員を経た将校で固めることをたがえることのできない原則としており、今後もこの原則を一貫して守って強兵化路線の実現で中核となる軍・政幹部問題を解決するようになります。
 大隊は、軍指揮官が成長する基盤であり、ここで永遠に百戦百勝するわが軍の未来が育ちます。
 新時代の強兵建設と戦争勝利のキーポイントが中核の準備にあると考えるとき、皆さんは実に重要な地位で重要な任務を受け持っています。
 皆さんは、革命武力の将来を担った根幹らしく水準と資質、品格を培うために絶え間なく努力し、今の一つ一つの活動に心血を注ぎ、熱情を尽くして党の大いなる信頼に応えなければなりません。
 皆さん!
 今の主観的・客観的情勢の下で戦争準備を完成することは、一日も延ばすことのできない焦眉の課題です。
 もし、敵がわが国家の主権と安全を少しでも侵奪する場合に反撃するためにもそうだし、いったん勃発した戦争で決定的な勝利を成し遂げるためにも、大隊の強化は必ず確実な進展を達成しなければならない重大かつ切実な問題となっています。
 皆さんは主権死守、国権守護についてスローガンを唱えたり、誓いを立てたりばかりしてはならず、いつ、どこで、いかなる戦闘任務が下達されても完璧に遂行できるように徹底的に準備していなければなりません。
 議論や決意をする大隊ではなく、命令が下達されれば迅速に行動し、戦うことのできる大隊、いかなる任務が与えられても完璧に遂行できる万能の大隊に準備すること、これがわが武力の全ての大隊が必ず到達すべき目標であり、今回の大会の精神です。
 ともに、党と革命から与えられた気高い使命と本分を深く自覚し、大隊の実戦能力の強化において実質的かつ根本的な改善をもたらすために、長い間準備をし、打ち固めてきた強大な軍事的抑止力をもって国家と人民を守り、栄えある戦勝を繰り上げて獲得するために邁進しましょう。
 最も愛する私の戦友の皆さん!
 わが武力の全ての指揮官の皆さん!
 愛する全軍の将兵に、この場を借りて熱い激励のあいさつを送ります。
 ともに、党の革命思想でしっかり武装し、社会主義祖国の限りない繁栄と平安のために、愛するわが人民の安寧と幸福のために力強く闘っていきましょう。