短編小説「百日の写真」(14)
「
傍にいた管理係の娘たちが歓声を上げながら、もはや、先に立って走っていた。
解説係と従業員は万歳を叫び、
「ソンオクさん、何をしているの、
いつの間にか傍に来たミョンスン館長が彼女を引っ張りながら言った。
感激と喜びの涙、沸き立つ歓呼に取り囲まれた
「ソンオクさん、早く来て私の傍に立ちなさい」
ソンオクはこみ上げてくるものを飲み込み、
「リ・チュンソンです」
ソンオクが答えた。
「チュンソン、男の子ですね。私もチャンソンの未来であるチュンソンと写真を撮る幸運に恵まれてみましょう。ちょっと抱いてみていいですか」
「御覧なさい。笑っています。チャンソンの未来が大きく笑っています」
「ひゃあ」
感嘆の声と共に拍手が起こった。
「チャンソンの明日はほかならぬこの子たちのものです。これからチュンソンが暮らすことになるチャンソンの明日はどんなに美しいでしょう。歌にもあるように、チャンソンは行く行くも昨年とまた違うところ、人民の幸せの笑い溢れる楽土になるべきです」
ソンオクは幸福のあまり、無我夢中になって、自分でも笑っているのか泣いているのかわからずにいた。瞬間、カメラマンがシャッターを切った。